オークマ株式会社様

オークマ株式会社様
会社名 オークマ株式会社様
設立 1898年(明治31年)1月
所在地 〒480-0193
愛知県丹羽郡大口町下小口五丁目25番地の1
従業員数(連結) 3,953名(2022年3月)
売上高(連結) 1,728億(2022年3月期)
事業内容 NC工作機械(NC旋盤、複合加工機、マシニングセンタ、研削盤)、NC装置、FA製品、サーボモータ、その他、製造・販売

経理担当者様に
MonotaRO利用の効果についてお話を伺いました

オークマ株式会社 (写真左から)経理部資金課 柴田様、経理部(経理課・資金課) 安藤様、経理部経理課 加藤様

オークマ株式会社(写真左から)経理部資金課 柴田様、経理部(経理課・資金課) 安藤様、経理部経理課 加藤様

1.オークマの特徴、強み

【国内受注トップクラスのシェアを誇る工作機械】

(加藤様)当社は、総合工作機械メーカーとして、「あるべきもので、ないものは創る」の精神のもと「機電情知」の融合技術を基盤に高付加価値なマシンを提供しております。自社開発力ときわめて高い精度安定性・加工能力を有する機械性能の強みを活かし、幅広い産業・用途に対して柔軟かつ迅速に最適な機械と加工方法、生産方法を提供することが可能です。おかげさまでオークマの切削型工作機械は国内受注トップクラスのシェアを誇り、国内外問わず世界中のお客様より評価いただいております。

また、DXの全社取り組みを推進しており、スマートファクトリー構築のノウハウによりお客様の課題解決に貢献する「攻めのDX」、データを活用した社内業務改善により全体最適を図る「守りのDX」を実践しています。特に「守りのDX」では、部門を横断したプロジェクトとなることも多いため、定期的なミーティングによるコミュニケーションを大切にしています。各部門での業務棚卸しなど取り組みを共有することで、全社で足並みを揃えてプロジェクトが進行するよう取り組んでいます。

2.導入までの課題・背景

(柴田様)会社として全体最適化を進めるために各部門で業務の棚卸しをしていくなかで、経理部では以下の課題を感じていました。

【立替精算に対する各社員の負担軽減】

基本的に製品に関わる直接材は、調達部門にあたる資材部で購買することを社員も認識していると思います。一方でボールペン1本など購入金額の小さい間接材は、各社員が身近な購入先から調達しており、立替精算が多く存在しました。当社では、伝票処理を各部署で行うルールを設けておりますが、当社間接材の立替経費処理件数を調べてみると、年間1,700件、月平均150件発生していることがわかりました。社員にとって数件ほどの処理ならばまだしも、件数が増えてくると、少額品にも関わらず経費処理に要する時間も増えている状況でした。

また、経理部門では各部署からの立替経費処理を基に、月2回振込データを作成しますが、ミス防止のため1日がかりで手作業で行っており、これらの処理をミスなく効率化ができないか模索していました。

【電子帳簿保存法への対応】

今後対応が求められる「電子帳簿保存法(以下、電帳法)」(URL:https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/02.htm)は、各社員が購入先から受領する請求書・領収証を電帳法に対応する形式で受領し、また当社のルールに沿った保存を行う必要があります。依然として立替経費処理件数が多いにもかかわらず、電帳法に対応するには業務負担がさらに増加すると容易に想像できます。

間接材の立替精算の大幅な削減や、社内の立替精算の運用の整備により、各社員の負担を減らしながら、電帳法への対応もクリアしていきたいと考えました。

【間接材購買の統制をさらに強化】

当初は、間接材の購入に関するルールが明文化されていませんでした。前提として事前に上長へ口頭承認を得たのちに購入をしていますが、記録がなくガバナンス面での課題を感じていました。情報収集を進める中で、購買システムが保有するweb承認機能の活用を通じて購買ルールを定めることで、発注者・管理者双方に負担のない運用が実現できそうなことが認識できました。経理部は調達に関して専門部署ではありませんが、間接材についての課題感を強く感じていたため、調達部門と連携し、購買ルールを策定することで課題解決を実現させようと、購買システムの検討を開始しました。

3.モノタロウONE SOURCE Lite導入の決め手

【各社員の活発なモノタロウサイトの利用】

(柴田様)購買システムの比較検討を進める中、社員の立替経費精算先を整理していると、当社サービス拠点の社員を中心にモノタロウ一般サイト(https://www.monotaro.com/)の利用が多いことが判明し、そのことがきっかけでモノタロウの購買システム「ONE SOURCE Lite」を知りました。運用面を大きく変えずに利便性を高められるか考えた際、社員がサービスを多数利用していることから、モノタロウが活用しやすいことは明白でした。

また、ONE SOURCE Liteであれば一律ディスカウントがあり、会社全体での利用によるコストメリットも魅力でした。

【承認フロー・上限金額設定機能で統制強化】

ONE SOURCE Liteでの承認機能は、購入金額の上限設定や、多段階承認設定ができるため、当社で実現したかった購買フローとの親和性を感じました。

【導入・運用コストが不要】

購買システムを全社向けに導入するのは初めての試みであったため、ONE SOURCE Liteの導入・運用コストが0円である点はハードルを下げて検討できる大きな要因になりました。

【請求データの電子化で業務負担軽減、リスク回避】

請求明細データをダウンロードできる機能があるため、膨大な間接材購買の請求書が一つにまとまり、経理部では経理システムへのデータ活用、各社員の立替経費処理の削減といった当社全体の経理処理業務を効率化しながら、電帳法対応漏れのリスクを減らせることが分かりました。

導入コストをかけず、当社の課題解決を試せるいい機会だと思い、ONE SOURCE Liteのシステム導入を進めることにしました。

4.ONE SOURCE Lite導入プロジェクトの実行

(柴田様)ONE SOURCE Lite導入プロジェクトとして、モノタロウの営業担当サポートのもと着実に導入を進めていき、検討から導入までおおよそ5ヶ月で利用開始に至ることができました。

【Step1:部長承認(30日)】間接材の改革を進めることが経理部のみならず、全部門にとってメリットがあることを自社内で理解してもらうことからスタートしました。その結果、経理部主導での導入に関して部長から承認を得ることができました。

【Step2:調達部門への導入案について相談(意向確認)(60日)】経理部門として調達業務は専門外でしたので、物品調達のオーナー部門である調達部の協力のもとプロジェクトを進めていきました。

【Step3:モノタロウ 導入手続きの開始(契約)(30日)】ONE SOURCE Lite導入の手続きは①利用規約の同意 ②回答書の提出 のみで、簡単かつスピーディーに契約を進めることができました。契約に必要な書類の提出は回答書だけでしたので、署名捺印の作業が最低限で済んだことも有難かったです。

【Step4:物流部門への協力打診(15日)】導入前の懸念事項として、利用頻度が増えた場合の物流部門への業務負担がありました。各社員がモノタロウで注文した物品が当社に届いた際、物流部門が窓口となり注文者への連絡や届いた物品を仕分け、注文者へ届けるといったオペレーションが多く発生することが想定されました。事前に物流との連携も不可欠と考え、協力を仰ぎました。

(加藤様)協力打診として、メールでは熱意が伝わらないため、物流部門担当へは対面でお伝えしました。社員の膨大な立替精算の負担削減を実現したく協力してほしい旨を伝えたところ賛同してくれました。こういった事前の根回しが利用開始後の混乱防止に繋がったと感じます。

(柴田様)【Step5:担当役員への報告(承認)(30日)】間接材購買についての課題を理解いただけたことに加え、ONE SOURCE Liteは、コスト不要であり、ガバナンス強化を図れることから上申・導入までのハードルが低く、担当役員にも納得いただけました。

【Step6:全社への導入通知(1日)】ONE SOURCE Lite導入の全社連絡手段として、イントラサイトへの掲載に加え、当社各部署の管理職宛てへのメールでの社内通達を実施しました。特に、後者のメールでの社内通達は効果的でした。

【Step7:希望者向け社内説明会の開催(1日)】モノタロウの営業担当からも提案をいただき、オンラインで説明会を実施しました。社員120名が参加し、ONE SOURCE Liteの操作方法等理解を深めることができた、と好評でした。

【Step8:登録シート作成(4日)】新たな購買ルールにおける承認者を設定する準備として、社内で申請書を用意し、各社員に申請者と承認者等必要情報を入力してもらいました。その後、申請書の情報を基に経理部にて環境設定に必要な登録シートを作成しました。当時は、申請者と承認者合わせて200名以上の設定など初期準備は大変でしたが、初回登録以降の作業が多くないこともあり、前向きに準備を進められました。登録後は、管理者機能の活用により楽に情報を登録、管理できています。

【Step9:設定完了の通達(2日)】管理者一人ひとりにID・パスワードを発行し、メールで連絡しました。手作業のため、工数はかかりましたが、これにより統制も取れますし、購買ルールの再周知も兼ねて実行できたと思っております。

(加藤様)全工程のなかでも、調達部門との社内連携に最も時間を要しました。振り返ってみると初めての試みで多くの苦労はありましたが、会社で物品を購入する以上は、管理者として最低限の購買環境を整備しなければならないと考えていましたので、無事利用開始まで進めることができました。

また、プロジェクトを進めていく上での事前準備として、何を実現したいのかを真摯に伝え、どれだけ相手に納得してもらうかが重要か、を身をもって感じました。

(柴田様)立替経費増加による社員への負担、また各作業工数の増加の実感からはじまったプロジェクトですが、現場社員の声を取り入れながら課題を解決していくことが大切だと改めて感じました。

5. オークマとしての今後の展望

【立替処理の削減で社員の働きがいにつなげたい】

(安藤様)導入して間もないですが、ONE SOURCE Liteは間接材購買DXの第一歩として適していると感じます。今後はルールを順守した利用を徹底することで、ガバナンス・セキュリティを強化しながら、費用面・工数面での社員の負担軽減を図っていきたいです。

(加藤様)会社として、社員が必要な時に必要なものを手配でき、会社が精算する仕組みを作ること、購入の選択肢を持たせておくことが重要だと考えています。今回のONE SOURCE Lite導入により、経済合理性だけでなく、社員の立替精算業務を少しでも減らしていく、これは働きがいややりがいにもつながると考えています。そこをサポートするのが会社の本気でもあるので、それを出せたかなと思っています。

現在ではONE SOURCE Liteを全社で利用できるよう購買環境が整備できたことで、想定よりも多くの拠点がONE SOURCE Liteを積極的に利用し始めています。引き続きONE SOURCE Liteの利用浸透を推進し、間接材の立替経費処理件数がゼロになるように注力していきたいです。

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