ご利用事例

パナソニック ホームズ株式会社様

パナソニック ホームズ株式会社様
会社名 パナソニック ホームズ株式会社様
創立 1963年(昭和38年)7月1日
所在地 〒560-0083
大阪府豊中市新千里西町1丁目1-4
従業員数(連結) 連結5,740名(2021年3月末時点)
売上高(連結) 3,417億円(2021年3月期)
事業内容 当社の事業は、お客様のご要望や時代のニーズに応える中で担う領域は大きく広がり、現在は、主力の戸建住宅をはじめ、土地活用や街づくり・分譲、リフォームや不動産流通などのストック事業、さらには海外事業まで、幅広く展開しています。
【主な事業内容】
建築請負部門:戸建住宅・賃貸集合住宅などの建築工事、 リフォーム工事の請負および施工
不動産事業部門:分譲用土地・建物およびマンションの販売、 不動産の仲介・賃貸管理
住宅システム部材販売部門:工業化住宅のシステム部材の製造および販売

商品の特徴として、戸建住宅や集合住宅に豊富なラインナップを取り揃えており、平屋や2階建ての低層住宅をはじめ、3階~9階まで建築できる多階層住宅をご用意。耐震性や気密・断熱性を備え、全館空調システムなど、空気の質へのこだわりにも強みがある。

経理部、調達部、建設部の担当者様に、
MonotaRO利用の効果についてお話を伺いました

パナソニック ホームズ株式会社 (写真左から)経理部 佐藤様、調達部 圓句様、建設部 中村様、北山様

パナソニック ホームズ株式会社(写真左から)経理部 佐藤様、調達部 圓句様、建設部 中村様、北山様

1.パナソニック ホームズのビジョンと各担当部のミッション

【各担当部のミッション】

(経理部 佐藤様)当社の経理部は経営経理の役割を担っており、経営数字をもとに計画達成に向けて全従業員を先導していくことがミッションです。経理業務は、会社として進むべき方向を示す経営の羅針盤のような役割と捉えて活動しています。また、経理業務のIT化から徹底した効率化を図ることも取り組んでおり、近年は外部の優れたシステムを取り入れることで、DX(デジタル・トランスフォーメーション)化を加速させ生産性向上に努めています。

(調達部 圓句様)調達部のミッションは、住宅用資材(=直接資材)の合理的で安定した供給を実現させ、経営体質の強化につなげることです。調達部が管轄する住宅資材は一度工場へ納入後に加工して全国各地の住宅製造拠点に出すもの(床・壁・天井などのパネル)と、工場へ納入せず物流センタ―経由で住宅製造拠点に出すもの(設備内装商品など)の大きく2つに分かれています。約40名の人員で数百の取引先から資材の集中購買を行うことで、住宅原価低減に取り組んでいます。

(建設部 中村様)ものづくりの最前線である建設現場を担当する建設部は、「ものづくりを通じてお客様に喜んでいただくこと」を最終目的として取り組んでおり、お客様の満足度向上につながるよう従業員のスキルアップや創意工夫ができる職場環境を心がけています。スキルアップの具体的な内容として、2021年から建設部内に人材開発課を立ち上げたことで、入社1~3年目の若手社員に対する研修、商品知識を向上させる研修や現場監督の力量テストなど、現場の下支えとなる技術とコミュニケーションスキル向上の取り組みを強化しています。

【建設業界におけるDX化の動き】

(建設部 中村様、北山様)建設現場は人員不足の中で業務量が多く、工数削減できるものはIT活用を優先的に取り組む必要があるため、近年はゼネコンや大手ハウスメーカーを中心に取り組みが進んでいます。
パナソニック ホームズでは現場監督業務を分析したところ、事務所と現場の移動時間の割合が高いことが判明したため、事務所と現場の往復時間を削減すべく監視カメラを活用した現場管理手法を導入しています。

監視カメラを使った管理手法にしたことで、事務所から各地の現場の様子が瞬時に見えるようになり、約30%もの移動時間を削減することができました。空いた時間を他の業務に有効活用することで、現場の安全確保と品質の維持に役立つことができたので、よりDXを推進させアナログ業務の削減から付加価値業務への移行を進めていきたいと考えています。

2.間接資材購買における課題

【各支社・支店の見えない購買】

(調達部 圓句様)直接資材と異なり間接資材は調達部による集中購買を行わず、全国の支社・支店の判断で購入していましたが、現場の裁量に任されていたことで購買状況の可視化の面で課題がありました。
調達部が集中購買している直接資材はシステム上で購買が行われるため、データ管理が徹底され見える化が実現できていますが、間接資材は各支社・支店で調達先や購買方法が異なるため、支払い経理伝票をめくって初めて内容が分かる状態でした。これでは直接資材のようにデータ化されていないため、コスト削減の取り組みを進めることができないと感じていました。

(経理部 佐藤様)支社・支店によって調達先は異なっており、古くからお付き合いのある建材商社や現場近くの金物屋やホームセンターなどの販売店がメインでした。かつては現場を尊重し自主性を持たせることを良しとしてそのような運用を行っていましたが、これらの購買はデータが残らないことから、品質・価格・納期といったQCDが本当に適切かどうかを図ることができないため、ガバナンス上でも問題があると感じるようになりました。

 

【経理業務にかかる工数】

(経理部 佐藤様)間接資材に対する弊社の経理業務としては、現場担当者が領収書や請求書をもとにシステム入力と伝票処理を行い、上司承認と経理部承認を経て支払いが行われるのですが、処理をする領収書・請求書が多いほどに、経理業務の工数が膨大になります。
当社では、購入した物品それぞれを邸別管理する必要があり、例えば住宅が完成するまでの工程で必要になったビス1本であっても、邸別で工事原価を管理するといった具合です。領収書・請求書が複数枚ある場合、1枚ずつシステムへ邸別原価コードなどの情報をすべて手入力するため、現場担当者は発生する膨大な作業工数に苦労しておりました。

【コロナ禍の調達】

(建設部 中村様)全国に約250の現場があるのですが、現場はベテランが多く地域の金物店やホームセンターなど、比較的アナログな購入方法を慣習的に行っていました。
こうした、現場作業の途中でわざわざ時間を割いて店舗に買いにいく時間や、立替払いで経費精算作業を行うことが無駄な工数の発生につながることに以前から課題感を覚えていたのですが、コロナ禍になったことでこうした従来の購買方法を変えていく必要性をより一層強く感じるようになりました。
現場社員はただでさえリモートワークを行うことができない環境であり、現場業務以外に感染のリスクを伴う行動を取らせることはできるだけ避けたかったため、インターネットを通じた購買方法を浸透させることができないかと考えました。

3.モノタロウ導入のきっかけ

【全社導入プロジェクトの発足】

(経理部 佐藤様)埼玉支社に在籍していた当時、DX推進の一貫として経理業務効率化のプロジェクトリーダーを担当しており、ペーパーレス化の取り組みを行っていました。
私がこの取り組みを進める中で目のあたりにしたのは、先ほど述べたような各支社や支店の担当者が金物店やホームセンターに時間を割いて買い出しに行き、事務所に戻れば領収書をもとに購入品の支払処理をしており、さらに別の金物店やホームセンターで同じ物品を購入した支払伝票と突き合わせると異なる価格で購入されている、といった現状でした。

「もっと効率的な方法はないのだろうか」と間接資材購買の課題解決に向け、埼玉から端を発し全国的な改善を目指すプロジェクトを発足させました。

【モノタロウの試験導入】

(経理部 佐藤様)前述の課題解決に加え、集中購買によるコスト削減を目指してモノタロウ購買システム『ONE SOURCE Lite』の導入を検討しました。全国展開に対する経営幹部の賛同を得るために埼玉支社で試験導入を行い効果検証しましたが、具体的には試験導入1ヶ月の実績を元に購入した物品全て(約650品目)の金物店・ホームセンターとの価格比較を実施しました。
結果的にモノタロウはコストメリットが出ることが分かったので、当該物品すべてを切り替えた場合の具体的なコスト削減金額を算出しました。加えて、工事現場で必要となる物品をモノタロウですべて揃えられるのか調査をしたところ、およそ9割の物品を調達できることが分かりました。以上の結果を元に経営幹部へ打診し全国展開の賛同を得ることになったのです。

(経理部 佐藤様)全国展開を進める中で良かった点は3つあります。
1つ目はデータがしっかりと残ることです。ONE SOURCE Liteではユーザー自身が確認可能な購入履歴データと請求処理に必要な請求明細データをcsvファイルで入手できるのですが、いつ・誰が・何を・どのくらいといったデータがしっかりと残ることで見える化が実現でき、各支社への横展開の際に役立てることができました。

2つ目は工事現場へ直送が可能なことです。ECサプライヤによっては現場直送が不可能な場合もあり、その場合は一旦事務所に入れて現場へ持ち出す手間が発生していたのですが、モノタロウでは一部条件はあるものの現場直送が可能であるため非常に助かりました。もともと地域の金物店が現場直送に対応可能であることから、そのサービススペックを維持するという意味でも重要な要素でした。

3つ目は営業担当のサポート体制です。ONE SOURCE Liteの試験導入を進める中で、コールセンターの対応に当社の現場ユーザーが不満を抱いたというケースがありましたが、モノタロウの営業担当の方のご報告から対策を講じ、社内教育体制の整備まで即座に対応いただけたのは大変ありがたかったです。営業担当がコールセンターへの問い合わせ内容も常に把握されており、対応スピードも迅速だったのが印象的です。

4.モノタロウ導入後の効果

【購買の集約と見える化により実現できたこと】

(経理部 佐藤様)埼玉支社におけるONE SOURCE Lite試験導入で得られた成果をもとに、モノタロウさんと協業して全国の支社・支店向けの説明会を実施しながら全国展開を進めた結果、課題に掲げていた購買の見える化は早々に実現できました。
かつては現場の裁量に任せていたことで、会社として個人の購買を可視化できない状態でしたが、ONE SOURCE Liteを経由することで、個人の購買に関わる記録がしっかりとデータ化され、現場ひとりひとりの意識も変化し、全社としてガバナンス強化につながっていると感じます。1拠点の試験導入から全社展開を進めることで、現場で購入する消耗品のうち約90%をモノタロウに集約することができました。

ONE SOURCE Liteによる購買の集約と見える化(=データ化)によって、特に効果を発揮したことが2つあります。

1つ目は経理業務の削減です。モノタロウを導入する以前の間接資材購買フローでは、現場近隣の店舗購入による領収書の経理業務が多く発生していました。さらには前述(第2章)の通り、購入した物品は邸別で工事原価を入力する必要があり、領収書の枚数分に煩雑な経理作業が発生するため、工数が発生することが問題でしたが、ONE SOURCE Lite導入によるデータ活用によって課題解決ができました。

ONE SOURCE Liteは現場発注者が注文申請時に邸別原価コードを入力し、それを請求明細データへ反映させることができるため、支払い処理に必要な情報を請求明細データから抽出することで、経理業務にかかる工数を削減することができました。(図1)かつては各現場担当者が煩雑な経理処理に追われていましたが、今では全国の支社・支店分の経理作業を本社の経理部門が一括して作業を行うといった、効率的な経理業務へと変化させることができました。
毎月発生していた立替払いが激減し、それに関わる経理業務も削減されたことを考えると、現場の経理処理に発生する人件費も削減できたのではないかと思います。データを活用することで出社前提だった経理作業が在宅でもできるようになり、リモートワークの推奨につながったことも良かったです。

(図1)注文申請時画面:費用負担先の項目に指定のコードや科目名を選択することが可能。

(調達部 圓句様)2つ目はCR(コストリダクション)活動の推進です。直接資材である住宅用資材はシステムを駆使し、調達部が集中契約とデータ活用によるコスト削減に取り組んでいますが、間接資材は各現場の購買に関わるデータが全く見えず、コスト削減に着手できていませんでした。

ONE SOURCE Liteを活用し各現場の購買データが蓄積されたことにより、コスト削減につながる分析を進めることができるようになってきました。分析結果から調達部が契約している集中購買品よりもモノタロウのプライベートブランド品の方が安かったり納期が早かったりする場合は、切り替えを行うことを推奨しています。現場で良く使われるブルーシートはプライベートブランドに切り替えることでコスト削減することができた一例です。
一般的に集中購買品の方が良い条件で仕入れられるケースが多いですが、センター経由での納品となり若干リードタイムが長くなる傾向があるため、納期の面でもモノタロウを活用することで現場の調達に役立っていると感じています。1拠点の試験導入から始まり、全国の支社・支店へと全国規模に展開を拡大したことにより豊富な間接資材購買データが蓄積されたことによる効果だと感じています。

【現場ユーザーの声】

(建設部 北山様)ONE SOURCE LiteはiPadやiPhoneからも利用することができ、現場業務の最中にも発注業務を行えるため利便性を感じますが、中でも現場から高い評価を得ているポイントは2つと捉えています。

1つ目は品揃えです。品揃えに関しては驚くほど豊富でして、例えばビスに関しては価格の安いものから付加価値のある高品質なものまで何百種類もあるため、現場の用途に合わせて選択できる良さが魅力的です。
現場にピンポイントで特定の商品を購入させたい場合、商品特集ページを作成することができるため、そちらを活用し現場へ推奨しています。蓄積されたデータをもとに作成した、全国の現場でよく購入されている商品特集ページは現場発注担当者にも分かりやすく好評です。

2つ目は検索性です。現場では幅広い商品が必要になるのですが、商品を建設業界ならではの俗称で覚えている場合などがあるため、その場合は商品検索に時間を要し手間がかかる場合があります。ONE SOURCE Liteでは業界特有の俗称で商品検索してもヒットする場合が多いため、商品検索に発生する時間を短縮することができています。
例えば「トラロープ」と呼ばれている商品、正式名称は「標識ロープ」でして、俗称検索では見つからないと思いましたが、きちんと結果表示されたので驚きました。

5.パナソニック ホームズとしての今後の取り組み

【支社・支店・現場一体となってDXの推進を目指す】

(調達部 圓句様)住宅建築に必要なすべての資材は、調達部が集中購買を進めていく、ということを我々の役割として考えています。現在、工場を経由する住宅用資材は100%調達部が集中購買を行いコスト削減の成果が出ていますが、間接資材に関してはモノタロウONE SOURCE Lite導入でやっとスタートラインに立ったところで発展途上の段階です。
モノタロウ導入でベースの環境が整ったので、間接資材購買をシステム経由させることで、各支社・支店の購買の見える化と集約化を進めて、資材コスト削減から住宅原価低減によってお客様に貢献したいと思います。

(経理部 佐藤様)新型コロナウィルス流行に関わらず、世の中は私達が想像する以上に日々変化しています。建設業界もコロナや法令対応の必要性が迫られたことでDX化が一気に推進されているように思います。そのような大きな環境変化に伴って、弊社としても様々なITツールを導入したことで業務改善につながり、全従業員の生産性向上に結びつけることができたと感じています。
今回お話した購買システム導入に関しては良い一例だと捉えており、今後も世の中の変化を察知しながらITシステム・ツールを導入することで、従業員の生産性向上とともに住宅業界におけるサプライチェーンの改革を推進していきたいと思います。

(建設部 中村様)「きれいで安全な現場づくりのあたりまえ化」を図り、お客様により一層喜んでいただける家づくりを目指したいです。建設現場がきれいで安全なことは言い換えればお客様のための本来の業務に集中できているということだと捉えており、これが当たり前であるためにはITシステム・ツールの活用が必須であると考えています。また、資材供給は家づくりの根幹を支えるものであり、当然ながら現地に資材が入って初めて建物が建てられます。その資材を簡単な方法且つ迅速な納期で調達するためにも、購買システムの利用は重要な要素の一つと捉えています。
お客様に喜んでいただける家づくりの実現のためにも、現場と本社一丸となってDX化推進をしていきたいと思います。

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